このブログは「ぼく」が、FXの女神である「女神大先生」にFXを教えてもらう構成となっています。
「ぼく」と一緒にFXを教わりながら、FX取引に必要な知識と、FXの世界で生き残るための考え方を身に付け、FXを使ってお小遣いを貯めていきましょう。
まずはお小遣いを稼ぐメンタルで進めるのが成功への近道です。
今回の内容:FX取引におけるリスク管理の基本について解説します。初心者でも安全に取引を行うための重要なポイントを学び、資金を守りましょう。
リスク管理について教えてもらおう
「ぼく」は最近、FXの勉強を始めたばかりの初心者だ。
FXの世界に魅了される一方で、不安も大きい。
リスク管理と言われるけども・・・
リスク管理って具体的にどうすればいいんだろう?
大損したくないし。
そんな時はFX女神に聞けば良いはず。
ということで、お爺ちゃんから引き継いだFXノートを開いた。
続いてFX女神大先生を召喚するために念じた。
はい。こんにちは。
今日はFXの何について勉強するのですか?
まだ不安があるので、
今日はリスク管理について教えてもらいたいなと。
分かりました。初心者でも理解できるリスク管理の基本について説明します。
安心して取引できるようになりましょう。
女神大先生はポケットからごそごそと紙切れを取り出し、ぼくへ差し出した。
その紙切れにはこう書かれていた。
今回のFX講義「リスク管理についての基礎編」
1.リスク管理はとても重要
2.FXのレバレッジ、そのリスクと賢い使い方
3.損切り設定の重要性と実践法
4.資金管理の基本ルールを学ぶ
5.心理的なトラップを避ける方法
6.継続的なリスク管理の実践法
では説明していきます。
リスク管理がとても重要
投資はリスクが伴いますから、リスク管理(リスクコントロール)は必須です。
リスクを度外視して取引することも出来ますが、立ち直れないレベルに大損する可能性もあります。
例えば以下の状況を考えてみてください。
年収以上の大きな額を借金して、一回限りの全BET大勝負。
買ったら天国、負けたら地獄。
このようなギャンブル取引をした結果、大金を得る可能性もあるでしょう。
それとは逆に一気に資金が無くなる可能性もありますよね。
上がるか下がるか、勝率は50%とも言えるかもしれませんが、負けた時の影響が大きすぎます。
上記はリスクが大きい例になりますが、安全な取引をするためにはどうしたら良いでしょうか。
まず借金は避けて、余裕資金で行いたいものですよね。
余裕資金であっても、一度に全額ではなく小分けにして取引したいところです。
リスクを小さくするために、ギャンブル取引ではなく、手堅い取引にしたいですね。
このような調整を行うことで、最初の天国地獄の取引に比べたら安心した取引が出来るようになります。
これがリスク管理です。
ではここからは細かく解説していきます。
FXのレバレッジ、そのリスクと賢い使い方
FXの魅力の一つにレバレッジがあります。
レバレッジとは、資金よりも大きな額で取引できるようになる仕組みですね。
レバレッジとは
日本のFXでは、最大で資金の25倍までの取引を行えます。
これを「レバレッジ25倍」と表現します。
まずは以下の表を見てください。
これはレバレッジの効力を証拠金で表したものです。
米ドル/円が110円で、1000通貨で取引しようとした場合、
通常であれば110円×1000で11万円が必要になります。(レバレッジ1倍)
レバレッジが25倍になると、証拠金はどのように変わるでしょうか。
レバレッジ | 通貨量 | 取引金額 | 必要証拠金 |
---|---|---|---|
1倍 | 1000通貨 | 110,000円 | 110,000円 |
5倍 | 1000通貨 | 110,000円 | 22,000円 |
10倍 | 1000通貨 | 110,000円 | 11,000円 |
25倍 | 1000通貨 | 110,000円 | 4,400円 |
上記の通りレバレッジが大きい場合は証拠金が少なくて済むということが分かりますね。
証拠金が少なくて良いということは、必要資金も少なくてOKということです。
証拠金はロッカーで戻ってくる100円
「証拠金」についても補足しますね。
ショッピングセンターや駅のロッカーで100円入れてロックして、使い終わったら最後に100円が戻ってくる仕組みがありますが、その時の100円が証拠金と思ってください。
一時的に証拠金を預けておきますが、決済してポジションが無くなったら戻ってきます。
上表ではレバレッジ25倍の時、1000通貨なら4,400円として記載しましたが、
2倍の2000通貨取引する場合には証拠金も×2するので、8,800円必要になります。
必要となる証拠金は取引通貨量により増減するわけですね。
証拠金は口座内に持っておく必要があります。
上記の例の通り1000通貨で4,400円の証拠金が必要な時、口座内にピッタリ4,400円ある時、証拠金維持率100%になります。
含み損などで証拠金維持率が100%を切った場合、全ポジションが強制ロスカット(強制決済)になります。
利用するFX業者のルールにより、強制ロスカットの発動条件が証拠金維持率100%なのか、80%なのか異なりますが、
ある程度の含み損は見込んだ上で余裕をもった額を入金しておくのが安全です。
証拠金は少ない方が余裕もできるので、レバレッジは最大25倍で良いというのが私の意見ですね。
取引通貨量が少なければ怖くない
レバレッジそのものは怖いものではありません。
表でも分かると思いますが、証拠金が少なくて済むという有難い仕組みです。
可能ならMAXまでレバレッジを大きく設定したいところです。
レバレッジを最大にした上で、調整するのは取引通貨です。
取引通貨量が変わると何が変わるのかを確認してみましょう。
資金5万円を入金して「買い」で取引する時に、通貨量が異なるとどう変化するか。
米ドル/円を110円の「買い」ポジションがある時、1円動いた場合にどうなるか計算した結果を見てみましょう。
レバレッジ | 資金 | 取引通貨量 | 必要証拠金 | +1円の時 | -1円の時 | 資金に対する損益率 |
---|---|---|---|---|---|---|
25倍 | 5万円 | 1,000通貨 | 4,400円 | +1,000円 | -1,000円 | ±2% |
25倍 | 5万円 | 3,000通貨 | 13,200円 | +3,000円 | -3,000円 | ±6% |
25倍 | 5万円 | 5,000通貨 | 22,000円 | +5,000円 | -5,000円 | ±10% |
25倍 | 5万円 | 10,000通貨 | 44,000円 | +10,000円 | -10,000円 | ±20% |
表のとおり、通貨量が増えるにつれて損益の額も大きくなることが分かります。
米ドル/円の場合は計算も簡単で、1円動けば取引通貨量がそのまま損益になります。
損益率も右側に記載しました。
5000通貨の場合、1円上昇した場合、+5000円なので+10%の利益になるという計算です。
1000通貨なら、1円上昇したら+1000円なので+2%の利益ですね。
取引通貨量が多いと、損益の額も大きくなります。(リスクが大きい)
逆に、いくらレバレッジが大きくても、取引通貨量が少なければリスクも小さくなります。
証拠金が少ないということは、必要となる証拠金が少なくなるので、取引可能な通貨量を多くすることが出来ます。
ギリギリまで通貨量を増やすことを全力で取引すると言う方もいますが、リスクが大きくなるのでオススメはしません。
資金を守ることを最優先するのが良いですよ
むやみに通貨量を増やすのはNGなんですね
損切り設定の重要性と実践法
次は損切り設定です。
FXの世界で生き残るためには、損切り設定は外せません。
損切りは損を確定させること
米ドル/円の「買い」ポジションを持っている時、上昇すればプラスとなり、含み益が増えていきます。
含み益が出ている時に決済することを「利益確定」(利確)といいます。
逆に不利な方向(「買い」ポジションの場合は下落方向)に動くと、含み損となります。
含み損のあるポジションを決済することを「損切り」といいます。
損切りは、あえて損失を確定させることになります。
決済するまでは「含み損」は「損失」として確定していませんので、
待てば有利な方向に動いて、利益に変わるかもしれないという欲が出てくるかもしれません。
その欲に負けずに確定することが重要ポイントとなります。
カスリ傷のうちに損切りして大ケガを避ける
含み損でも待てば利益になる可能性があるといいましたが、未来は分かりません。
1時間後かもしれないし、3週間後かもしれないし、3円下がってから戻ってくるのかもしれません。
すぐに戻って来て、そのまま上昇を続けるかもしれません。
待てば利益になる可能性はあっても、いつになるかは分からないのです。
だから損切りするのです。
元々「買い」で注文したのが、いま下がってから含み損の状態なのですから、
このままどんどん下がっていく可能性も考えられます。
もし損切りせず、次の図のように含み損が膨らんだとします。
Aの時に決済できずに、含み損が拡大して「A+B」になった状態です。
上記のように、含み損(A+B)になる前に、早めにAの段階で損切りしていれば、傷が浅くて済みます。
さっさと損切りして大怪我を回避するようにしましょう。
これがリスク管理になります。
損切りは資金の2%で設定する
自分の予想と反対の方向に動いたとき、損失を抑えるために行うのが損切りになります。
この損切りはどのくらいの範囲で設定すると良いのか。
よく言われるのが資金の2%での損切り設定するという方法です。
1万の資金であれば、1回の負けを2%の200円に抑えるということ。
10万円の資金なら、2000円が2%。
100万の資金なら、2万円が2%。
上記のように、「買い」でエントリーする場合は、予め-2%になったら損切りするように逆指値売り注文をしておくと良いでしょう。
ただし、単純に毎回2%で設定すれば良いというわけではありません。
エントリーの場所(レート・タイミング)と、損切りの場所(レート・タイミング)を先に検討した上で、損切り時にマイナス2%になる通貨量を計算してから注文することが重要です。
戦略については別の機会で詳しく説明するので今回は省略しますが、
損切り1に対して、利確2(以上)を狙えるようなリスクリワードを考慮した注文を行っていけるようになってください。
2%で損切りするのは資金を守るため
2%での損切り設定は、資金を守るための設定です。
資金の2%で損切りすれば、10回連続で負けても資金の80%以上を残せます。
以下の表にまとめたので確認してみてください。
※1度負けたら、減った資金から2%を計算していきます。
3回連続で負け(損切り)した場合の計算は次の通りです。
1回目:資金100% – (100×2%)=資金98%
2回目:資金98% – (98×2%)=資金96.04%
3回目:資金96.04% – (96.04×2%)=資金94.12% ・・・
連続負け回数 | 2%設定 | 5%設定 | 10%設定 | 15%設定 | 20%設定 |
---|---|---|---|---|---|
0回 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
負け1回 | 98.0 | 95.0 | 90.0 | 85.0 | 80.0 |
負け3回 | 96.0 | 90.2 | 81.0 | 72.2 | 64.0 |
負け5回 | 92.2 | 81.4 | 65.6 | 52.2 | 40.9 |
負け10回 | 83.3 | 63.0 | 38.7 | 23.1 | 13.4 |
2%で損切りするということは、その範囲で通貨量も抑えるということになるので、利益も少なくなります。
利益は少なくなりますが、まずは資金を守ることを優先しましょう。
何度か取引を行い、元の資金よりも増えたら、増えた分まで許容するような損切り額で調整するなどしてみるのもよいでしょう。
初心者のうちは2%がお薦めですが、資金をまもるためには大きくても5%に抑えるのが無難ですね。
資金管理の基本ルールを学ぶ
資金管理は、あなたの取引資金を長期的に保つための重要なルールです。
損切り2%ルールで資金を守る方法について知りましたが、
最初の入金額を分散させることもリスク管理の点でポイントになります。
手元に100万円の余裕資金を用意できた時、100万円を全額入金するのはちょっと待ってください。
まずは5分割して、最初は20万だけ入金してみましょう。
20万スタートで損切り2%ルールで取引を始めます。
トレードは自分との闘いの場面が多々あります。
負けてムシャクシャしてトレードしてしまうこともあるかもしれないし、
お酒を飲みながらトレードしてしまうこともあるかもしれない。
チャートを良く見ないでトレードしてすぐに損切りしてしまうこともあるかもしれない。
まずは少額で初めて、自分自身の癖を把握しましょう。
負けると気持ちはどうなるのか、
含み益が出ている時に利確は出来るのか、
損切りはルール通りに正しく出来るか、
1週間でのトレード回数はどのくらいか、
待つべき時に待つことが出来るか など、FXトレーダーになるためには自己分析も大事になります。
具体例も記載しておきます。
100万円の余剰資金でFXを始めよう!という時には、一気に入金せずに小分けで入金します。
今回の例では20万円入金で始めます。
最初ということもあり、1回目、2回目は資金が無くなりました。
2回資金がなくなっても20万円×2で40万円マイナス。
残り3回の「20万円入金」が出来るわけです。
トータル5回チャレンジ出来るわけですから、その間に勝てるようになれば良いということになります。
もちろん、50万円×2回、30万×3回、20万×1回と30万×2回なども可能ですが、最初は少額の入金からスタートするのが良いでしょう。
心理的な負荷を避ける方法
FX取引の最中に感情に流されることは、大きな損失を招く原因となります。
常に冷静でいることが重要です。
例えば「買い」ポジションを持っている時、相場が下がるたびに不安になりすぐに損切りしてしまう。
または感情的になって売買を繰り返し、大きな損失を出してしまう。
話では簡単に聞こえますが、実際に取引して含み益・含み損が増減する数値を見ると、感情も動くものです。
不安でドキドキで寝れなくなったという声も聞くことが多いです。
このようなドキドキ状態は、心理的な負荷がかかっている状態と言えます。
心理的な負荷を減らす方法としては、以下のような案が挙げられます。
・取引のマイルールを作り、ルールを守って取引する
・通貨量を減らして取引する(不安になる金額で取引しない。損切り幅を小さくする)
・チャートや損益の状況を見る頻度を減らす(損切り・利確の注文をした前提で)
・メンタルを鍛える
心理的な負荷は、スポーツの試合でのプレッシャーと同じです。
FXにおいても、プレッシャーに負けず、冷静にプレーすることが勝利への鍵となります。
継続的なリスク管理の実践法
リスク管理は一度行えば終わりではありません。
常に市場の状況を見ながら、継続的に行うことが大切です。
最初は難しいかもしれませんが、
金融のニュースをチェックし、米国・日本の経済指標をチェックするなどして、相場の変動に対応するようにしてください。
大きく相場が動くような場面では、ポジションを減らすことや、少ない通貨量で取引するなどでリスクを減らすことも有効なリスク管理です。
資金が増えた時、資金が減った時には、一度リスク管理を見直してみるのも良いでしょう。
リスクを取れるのかどうかを確認し、今後のリスク管理について検討するなど、定期的に見直すことでより安定した取引が可能になります。
まとめ:安全な取引を目指そう
リスク管理はFX取引において非常に重要な要素です。
適切なレバレッジの使い方、損切り設定、資金管理、心理的な負荷の回避、そして継続的なリスク管理を実践することで、リスクを最小限に抑えつつ、安心して取引を行うことができます。
これらのポイントをしっかりと学んで、
安全な取引を目指しましょう
すごく参考になりました!
資金を守れるならば安心して取引出来そうです
では今日はここまで。
ゆらりと空間が歪み、女神大先生は姿を消した。
今回の講義のふりかえり
ぼくは女神大先生の講義中にメモした内容を読み返し、今回教えてもらった内容を振り返った。
・レバレッジを効果的に使う
・損切設定は資金の2%(※単純に毎回2%で設定すれば良いわけではなく、戦略も考慮)
・冷静な取引が勝利への道
・自己分析して自分の癖を把握することも大事
・入金額も小分けにしてリスク分散する
次の取引では忘れずにこれを思い出そう!